24/10/2024
【日本の賃金上げ実現のための具体策】
前衆議院議員 #桜井シュウ
この30年間の日本経済を振り返ると、「構造改革」や「身を斬る改革」による人件費カットの結果、賃金は低迷し消費は冷え込みました。立憲民主党は、人材育成と設備投資で生産性を引上げ、賃上げを実現します。家計がうるおえば消費が増え、売上げ増が更なる投資と賃上げにつながり、経済の好循環を実現します。
少子化・人口減少、将来の医療・介護の不安、経済停滞と財政悪化など我が国が抱える課題の多くは、賃金を大幅に引き上げることで解決への道筋をつけられます。給料は会社が支払うものですが、給料が上がりやすい社会環境を整えるのは政治の役割です。
【提案1】最低賃金を10年後に2,000円に!
一日8時間労働でまっとうな生活ができる賃金を保障します。現在1,001円(兵庫県2023年10月~)の時給を毎年7%ずつアップし10年後に時給2,000円に引き上げます。
最低賃金を引き上げると賃金が底上げされ、労働者全体の賃金も押し上げられます。こうした経済効果は、既に最低賃金を段階的に引き上げてきたイギリスや韓国で確認されています。
※ 配偶者控除、第3号被保険者制度などを移行期間を設けるなど制度変更による混乱を予防しつつ、廃止(年収の壁を撤廃)することで、就労抑制をなくす。
【提案2】残業代不払い禁止の徹底!
残業したのに残業代がつかない、いわゆるサービス残業が未だに横行しています。サービス残業は違法なので正確な実態は分かりませんが、少なくとも全国で5兆円以上といわれています。
労働基準監督署の立ち入り調査の徹底により、この未払いの5兆円の残業代が確実に支払われるようにします。また、固定残業代(定額の残業代で働かせ放題)は違法として取り締ります。
【提案3】保育・介護などの給料引上げ!
介護など福祉分野では、恒常的に人手不足です。高齢者福祉施設への入居希望者がなかなか入居できない場合が少なくありません。親の介護のために働き盛りの50歳代が全国で介護離職者は毎年約10万人です。人手不足の中、介護離職で人手不足が深刻化しています。
保育も恒常的に人手不足です。少子化の深刻化により年度始め(4月1日時点)の待機児童は解消しつつありますが、都市部においては年度途中の保育所入所は困難で次の4月まで待たねばなりません。待機児童になれば、育休からの復職を断念し退職せざるをえず、社会全体では人手不足が深刻化します。
介護・保育など福祉分野が人手不足なのは、給料水準が低い(全産業平均と比べて月額約8万円も低い)ことが原因の一つです。せめて他の産業に遜色のないレベルの給料を確保することで、福祉人材を確保します。国が決定する介護報酬に基づいて、福祉施設が介護職員の給料を決めます。つまり、介護など福祉分野の給料には国が大きく関与できます。
介護離職と保育所待機児童(復職断念)をなくします。働きたい人が働き続けられる社会をめざします。これにより家計が潤い、日本国内の消費も増えます。所得税など税収も増えます。これが、経済の好循環を生み出します。
【提案4】派遣労働を直接雇用に切り替え!
派遣労働は、毎月、派遣で働いた人から派遣会社が中抜きし続けます。こんな不条理な制度は、世界中探しても日本だけにしかありません。
派遣労働は原則(専門職を除いて)廃止とし、非正規雇用・短時間勤務(パートタイム)であっても直接雇用にします。これにより、働いた人が働いた分を全額受け取れる、当たり前の仕組みにします。
【提案5】退職金、自己都合でも減額は禁止
雇用の流動性を高める、特に衰退産業から成長産業への人材シフトを支援することで労働生産性を引き上げます。労働生産性があがれば、給料も上げられます。
転職したい人が転職することで損する制度は禁止します。具体的には、多くの企業で自己都合退職の場合には退職金が減額されます。しかし、もともと退職金は後払い賃金です。自己都合退職が定年退職に比べて退職金において不利に扱われないようにすることで、転職しやすくします。
【提案6】同一価値労働同一賃金の徹底!
同じ仕事をしても、雇用形態や年齢、性別で賃金が異なるということがあります。同じ仕事をしたのなら、同じ給料をもらえるという当たり前を実現することで、給料を底上げします。
【提案7】36協定の代表性の厳格確認
労働基準法36条で定められた労使協定(いわゆる36協定)は、経営者と労働者代表とで締結するものです。経営者は労働者に残業させる場合には36協定が必須です。しかし、実際には労働者代表といっても実質的な代表でないこともあります。36協定の締結にあたっては、労働組合を組織し、正統な手続きで選出された労働者代表を相手方とする旨を厳格化することで、まっとうな労使協定を締結することができます。
労働組合の存在が賃金を押し上げることは、様々な研究で明らかにされているところ(e.g. アメリカ財務省「Labor union and the middle class」)、36協定をテコにして健全な労働組合の組織化を通じて賃上げを実現します。
【提案8】労働者性が認められる請負契約に労基法適用!
いわゆるギグワーカーなど請負契約であっても労働者性が認められるものについては労働基準法等を適用します。これにより、労基法回避の脱法行為を取り締まることで、劣悪な労働をなくします。
【提案9】公契約法制定で過当競争を防止!
公契約法の制定により、公共事業における競争入札において労働者の賃金や労働条件を犠牲にするような過当競争を防止します。企業間の競争は、適切な労働条件の下で行うような制度とします。
【提案10】企業利益はまず賃金へ!
日本企業の利益はこの20年間で3倍に増えましたが、人件費はほとんど増えませんでした。この利益の多くは、株主配当と内部留保に回っています。
しかし、これでは長期的視点にたった経営はできません。会社が持続的な成長を達成するためには、人材育成と研究開発です。まずは、給料を増やして人材を育てることに会社が力を入れられるように、会社法を改めて、株主至上主義を排し、公益資本主義を実現します。
【提案11】労働者の再教育!
かつては若いときに身に着けたスキルで稼ぐことができました。しかし、技術の進歩と産業構造の変化で、労働者に必要となるスキルは日々変化します。教育は若者だけでなく、壮年世代もリカレント教育によるリスキリングを行うことで、成長分野に対応できるようにします。成長分野、すなわちニーズの高いスキルを身に着けていれば高い賃金をえられます。
【提案12】倒産企業から成長産業へ人材がシフト!
これまでの日本の政府は、雇用を守るために衰退企業を延命させてきました。しかし、それでは将来の展望は開けません。北欧諸国では、衰退企業は守らない、しかし、雇用は守るという方針の下、企業が破綻して一旦失業しても手厚い失業保険の給付と充実した職業訓練で成長分野へ人材がシフトしていくことを支援しています。このことが社会全体の労働生産性を引き上げに繋がっています。
【提案13】技術革新を進める!
経済成長は、資本+労働+全要素生産性(技術革新)の成長の組合せです。日本は技術立国と思われてきましたが、近年は技術革新が進んでいません。その根本原因の一つは、基礎研究を疎かにしていることです。小泉構造改革とアベノミクスで、大学研究への投資が大幅に削減されました。
基礎研究を活発にして経済成長の基礎を固め、それを経済成長に繋げ、さらには給料アップに繋げます。
#衆議院議員選挙2024