01/06/2026
【東アジア編作品紹介②】
リー・ミンゾー(李明則)[台湾]《左営の風景》2001年 アクリル・画布 291×363
南台湾の風土に根差した、幻想と現実が入り混じる風景
巨大な松の木と並んで立つ、不思議な構造の白い4階建ての建物。これは、台湾南部の左営という場所にある作者の自宅兼スタジオを想像力豊かに描いたものです。実際には一階建ての自宅が、ここでは現実離れした複雑な多層建築となり、右手に描かれた庭の岩も、巨大な未知の生物のような姿となっています。建物の中には、昔ながらの机やイス、日本時代を思わせる障子など、どこかノスタルジーを感じさせる家具類が置かれ、冠をかぶった裸の人物、教え諭すような仏など、謎めいたキャラクターたちが登場します。作者の創作の源泉には、子どもの頃の思い出、民間信仰や昔話、そして故郷である南台湾の風土があります。本作はそれらの要素をふんだんに盛り込みながら描かれた、幻想と現実が入り混じる風景なのです。
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