01/06/2026
6月掲載\\西区かがやき大使☆越乃リュウ通信89
『雨降って地固まる』//
私は晴れ女です。
晴れ女ではありますが 人生においては「どうしてこんなことが起こるんだろう」という雨の日が多々あります。
仕事。
人間関係。
失敗。
出来れば濡れたくないし 避けて通りたい。
でも 晴れの日ばかりでは地は固まらないのです。
そして 記憶に残る話というのは たいてい土砂降りの日なのです。
舞台ではいろんなことがありました。
悩むことも落ち込むことも多くありました。
失敗もたくさんしています。
銃を構える場面で勢いよくしゃがんで ズボンの股が破れたこともありました。
そこから急遽内股気味の役作りをしてみたり
髭をつけた役の時には髭が片方だけ外れ 鼻息でピロピロ泳ぎ始めたこともありました。
外れた側を客席から見えないよう微妙に立つ位置を変えながら芝居を続けました。
舞台人というものはどんなときも平静を装います。
でも不思議なもので そういう事件ほどあとになって笑い話になります。
完璧だった日より失敗した日の方がなぜか思い出されます。
今でも忘れられないことがあります。
退団してから初めてした京都での講演です。
今思い出しても恥ずかしくなるほど ひどい出来でした。
「向いていない」
そう思いました。
でも あの日があったから今があるとはっきり言えます。
うまくいかなかったから
悔しい思いをしたから
もっと頑張りたいと思い 言葉を紡ぐことを覚えました。
人生は晴れの日だけでは固まらないのです。
びしょ濡れになった方が 人を深く強くするのかもしれません。
笑って話せる頃には ちゃんと地盤が固まっています。
もし今 雨の真っただ中にいる方がいたら
その雨は あなたの明日をちょっとだけ強く おもしろくしてくれるはずです。
雨降って地固まる、そんな言葉を思い出す6月です。