27/05/2026
【門別小話2-富川市街地の遺跡編】 門別図書館郷土資料館
〇ピタルパ遺跡(富川西) アイヌ文化伝承地に残る縄文遺跡
本日、紹介するのは「ピタルパ遺跡」です。遺跡は、富川生活館~ホクレンショップの裏手までの高台一帯にあります。
車で市街地から門別競馬場方面に向かう道中、やや急な坂道を上った後、見晴らしが良い高台へと出ます。富川複合施設「とみくる」向かいからも高台を眺めることが出来ますが、沙流川河口まで続くこの台地の一端から、縄文時代の集落跡が見つかりました。門別地区へ人が住み始めた、8000年以上前の事です。
“ピタルパ”,“ビタルバ”と聞くと、門別に長く住む方々にはとてもなじみ深い言葉で、現在は富川生活館が建つ周辺の高台一帯をイメージするのではないでしょうか。この言葉はアイヌ語で、「小石河原・の上手」を意味し、沙流川付近にあったコタン名を指します。時期は不明ですが、コタンの人々が洪水による被害を恐れ高台に移り住んだ際、地名が村と共に移動したようです。
遺跡は富川生活館新築工事に伴い、現生活館が建つ敷地内及び周辺で発掘調査が実施されました。平成12~平成13年(2000~2001年)の調査で見つかった土器・石器は計7588点。ほか竪穴住居址11基、陥し穴9基等も見つかり、この高台で暮らす縄文人、続縄文人の多様な暮らしが明らかになりました。郷土資料館にも多くの出土品が展示されています。
現在、富川生活館では地元アイヌ協会による先祖供養等が執り行われている他、地震・津波等の災害時には避難場所としても活用されています。私たちの身近には、大変貴重な遺跡・アイヌ語地名が残っている事を知って頂ければ幸いです。
【参考資料】
・川内谷修編2002『ピタルパ遺跡』門別町教育委員会
・扇谷昌康、島田健一編1988『沙流郡のアイヌ語地名Ⅰ』門別町郷土史研究会